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“主体的”なチームを作る|コーチングとティーチングの違いって?

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2019年06月20日

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この記事でわかること

・コーチングとティーチングの違い
 納得感、主体性を持たせるにはコーチングが有効
 スピード感が必要な場面ではティーチングが有効

・組織を変えるために頑張ってるけど、なかなか成果がでない…
そんな方々におすすめの記事です。

みなさんは部内でこんな悩みを抱えたことはありませんか?


「なかなか技術が上がらない」

「チームプレーへの意識が低い」

「モチベーションに差がある」


誰しもが一度は悩んだことがあることだと思います。


私は現役時代には東京学芸大学硬式テニス部で副将を務めており、上に挙げたような悩みを持っていました。
これを解決するためにやっていたことといえば、

「ちゃんと考えてプレーしろ」

「もっと練習しろ」

「試合を想定した練習をしろ」といった声掛けでした。


今考えると本当にお粗末で、その声掛けをすることで相手が行動に移すことができたり、実際に意識が変わったということはありませんでした。(先輩に怒られるから、という理由で行動が変わるケースはありましたが…)
その結果、リーグ戦で入替戦にはかかるものの練習試合で全勝した相手に惨敗、という厳しい結果で引退することとなりました。

コーチングとの出会い

それからというもの、毎日ふとした時に現役時代を思い出します。


「みんな沢山練習していたのに何が良くなかったのだろうか」

「自分が、そしてチームが本番で結果を出せなかったのはなぜなのか」


毎日毎日チームの勝敗が決した時を思い出しながら考えていました。

そこで、漠然と

「自分の考えを押し付けていただけで、相手のことを聞いていなかった」

「結果を出す、実力があることだけがチームへの貢献の手段だと捉えていた」

ことに気づいたのです。


現役時代は、結果を出しているやつが偉いと考え、自分の言ったことを実行しない相手にいら立ち、自分の理想通りに動けない自分にもいら立っていました。
原因について思いつくことがあっても、その改善策までは考えきれていませんでした。


そこで、あるスキルの存在に出会います。それが"コーチング"でした。

なんとなくその名前は聞いたことがあっても自分とは関わりが薄いと思っていたものが、教えてくれた人によって、部活にも日常生活にもビジネスにもなんでも使えるものであることを知ったのです。


ビジネス書の中でもYahoo!が1on1コーチングを取り入れていたり、営業マンやマネジメント層向けのコーチング本が多数出版されておりその流行が伺えました。
スポーツ界においても、帝京大学ラグビー部がコーチングを取り入れた運営を行っていることや大坂なおみ選手の元コーチがコーチングを主とした関わりをして世界ランク1位を獲得するなど、コーチングの進出が徐々に目立ち始めています。

なぜ、これほどまでにコーチングが注目され、いろいろな業界で取り入れられているのでしょうか。
ここからは、コーチングとティーチングを比較しながらコーチングの効果について説明していきたいと思います。

コーチングとティーチングの3つの違い

① 関係性

まずは関係性です。

学校の先生をイメージしてもらうとわかる通り、ティーチングは立場が上の人(知識を持つ人)が立場が下の人(知識を持たない人)に対して教えます。しかし、コーチングではコーチと相手の関係は対等です。
部活の上下関係を利用することなく、フラットな関係で意見を出し合い、より建設的な議論に持っていくことができます。

② 答えの出し方

ティーチングにおいて、答えは教えられることによって得られます。一方でコーチングでは、引き出されることによって得られるのです。
「この場面ではこうすることが正しい」という指導ではなく、「この場面ではどうすることが良いと思う?」といった相手の中にある答えをもとに話を進めていきます。

③ 行動の方法

ティーチングは他者に依存した行動になります。教えてくれる人がいなくては答えを得ることができないためどうしようもなくなってしまいます。コーチングは自立した行動をとることができます。先ほどお伝えしたように、答えは自分の中から導き出すことができるため、コーチがいなくなったとしても自分の答えを選択できます。


ここまでコーチングの良さをティーチングとの比較から述べましたが、必ずしも常にコーチングを使えばいいというわけではなく、コーチングに向かない場面もあります。


例えば、試合中の休憩時間などわずかな時間しか残されていない場合です。

テニスではコートチェンジの際に約2分程度の休みしかありません。この時間内で、よりよい作戦をベンチコーチが提案できるにもかかわらず、「あなたはこれからどういうプレーをしていくのがいいと思う?」といった質問を投げかけるのはあまり効果的ではありません。


この点では、緊急性が高い場面ではティーチング、普段の練習など時間的余裕の取れる場面ではコーチングが有効であるといえるでしょう。

コーチングを勉強し始めてから、30部活ほどのマネジメント(幹部)層に対してコーチングやコーチングの講習を行なってきましたが、何より大きな変化は、主体的な行動が生まれていることです。


やらされているのではなく、自分が課題に思っていることや実行したいことを見つけて行動するようになった部活が多いと感じています。


例えば「新歓期が終わった時に部活がどのような状態になっていたら理想か」というテーマでコーチングを行った結果「新入生がすぐにチーム意識を持つことのできる状態」を理想としました。そうすることで、とにかく部員を入れる、という惰性の目的ではなく、勧誘に明確な目標ができました。


これにより、それまでは自ら動くことのなかった新2年生がSNSのアカウントを開設して、部の日常や日程、部員の想いなどを発信することを提案し、実際に運用することとなりました。
また、今までは「こう言っておけば大丈夫」「セオリー通りに答えておこう」という考えだった部員が、自分の考えを発信することが求められるようになるため、どこかで見聞きしたテンプレではなくて「自分」を伝えるための言語化力も身に付きます。


これは部活のみならず、就活や仕事にも活きていく力です。そしてこの言語化が強くなることによって、いままで感覚でやっていたプレーが言葉で説明できるようになり、競技力の高い選手の能力を共有したり、自身のプレーの再現性を高めることにもつながっていくのです。


いかがでしたでしょうか?


「なかなか技術が上がらない」

「チームプレーへの意識が低い」

「モチベーションに差がある」


これらは私が現役時代に抱えていた課題でしたが、それらは全て『コーチング』を通して解決することができました。コーチングに興味がある方は是非、実践してみてください。



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