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さらなる成長を求めて 箱根に挑む学生連合主将の志

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2020年11月28日

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こんにちは、慶應義塾體育會競走部3年・長距離ブロック長を務めております、杉浦慧です。
前編に引き続き、今回も組織力強化の一助になれれば幸いです。


さて、先月わたしたち慶應義塾體育會競走部長距離ブロックは、1年間で最も重点を置く試合、箱根駅伝予選会に臨みました。
昨年の順位は27位、本戦出場ラインからは約28分の差がありました。
今年、前編でご紹介させて頂いたような取り組みを行ってきた結果、19位、突破ラインまであと約10分の差まで縮められました。
個人的にも、大学記録を大幅に更新し、関東学生連合チームに選出して頂けました。


この後編では、この1年間の振り返りを通して、個人・チームの今後について執筆できればと思っております。


振り返り

この1年間、チームの長として、この集団が大きく成長することを最優先に考えてきました。
感染症の影響を受け、予想外の事態の連続でしたが、とにかくできることを最大限に行うことだけを意識し、現実とまっすぐ向き合えたと思っております。
結果的に、箱根駅伝本戦に進むことはできませんでしたが、来年は突破が十分に見える位置まで成長できました。


これらを振り返り、良かった点と課題点をいくつか挙げたいと思います。
まず良かった点です。


一つは、自分たちに合った目標設定を行い、ミーティングを通してその共通認識を持てたことです。
全日本大学駅伝予選会出場や箱根駅伝予選会の目標タイムなどを決め、そこから逆算してその時期に何を行うべきなのか。話し合いを通して明確にできたことは、その後の行動をも左右するため、とても有効でした。


もう一つ、分業を行う事で、選手それぞれが主体性を持ってチームの運営に取り組めました。
上級生となり、後輩の面倒を見ることやチームを牽引することは、当然であってもなかなか難しいです。
しかし、自分なりの役割があれば、上の学年のみならず多くの選手がその仕事を全うする気になり、ひいてはチーム力の向上につながります。
これが狙い通りにできたことがとても良かったですし、それを知って僕についてきてくれたことには、感謝しかありません。

ではその逆に、今後の課題についても見ていきます。


実は、先ほどの目標設定に関して、まだ壁があります。
みんなで同じ目標を持つことは比較的簡単ですが、それを同じ透明度、本気度で目指すことはとても難しいと感じました。
一概に「箱根駅伝出場」といっても、個々それぞれで状態も課題も違います。
個々がどこまで素直に競技と向き合い、誠実な努力を積み上げられるかが全てです。
今の慶應ではその違いが大きく、上位と下位の選手で実力差が大きくなってしまっています。
簡単に言えば、層が薄いという課題があります。
多くの選手を巻き込み、上を目指していける環境作りが必要だと考えております。


チームの今後

では、そのような課題を解決した先に、このチームをどうしたいのかです。


私はこのチームで箱根駅伝に出場したのち、さらに高い目標、つまりシード権の獲得までを見据えています。
これまでは予選会突破のみを考えていました。もちろんここを超えない限りは、本戦も戦えないわけですが、今後の100年間も「陸の王者」であり続けるために、常に上を向いていきたいと考えております。


もう一つ、将来実現したいチーム像があります。
上のような課題をクリアして、箱根駅伝本戦にて戦うことは、私たちが大学長距離界で最も成長した集団であるということを意味します。
スポーツ推薦がなく、浪人など勉強によるブランクを抱えた選手が多い私たちがこれを成せば、より高い目標を設定しそれを達成するプロセスのロールモデルに成り得ます。
これは長距離界のみならず、逆境に立ち向かう人達に対し、新たな刺激となれるのではないかと思っております。



大切にしていること

ここまで読んで頂けると分かるかと思いますが、私は目標達成をとても重視しています。
これは大学入学時、高校の時の部活動と大きく異なり、自分自身が圧倒されたのが「結果」という壁だったためです。

大学スポーツはプロや実業団ほどではありませんが、結果で選手を評価します。
大学1年の私は、その厳しさに驚きました。例えば、大きな試合で活躍する選手やその標準切りをしている選手が優先的にケアを受け、末端の選手はあたかも蚊帳の外のような感覚を受けました。


その際、多くのことを学びましたが、中でも2つ、大きく感じたものを紹介させて頂きます。


一つは今後私が迎える未来では、往々にしてそのようなことが起きるということでした。
社会に出たらその傾向はより強まるでしょうし、その中で生き残りたいならば、並外れた努力を積まなければならないとも感じました。
そこで私は、自分がいるべき場所で輝きたいと思いましたし、その場で自分よりも評価され優遇されている人がいることが強烈に悔しかったのです。
その嫉妬心が、他人よりも評価されたいという欲求が、今の自分を形作っていると考えます。


もう一つ、そこまで結果を見られるということは、ここで成果を残せるようになれば、そのプロセス、いわば目標達成の引き出しを数多く作れると考えました。
慶應大学に限らず、学生であるならば勉強や就活、バイトなど何かしらと競技の両立をしなければなりません。どの場面においても、そこで一定の成果を残すことは嬉しいですし成長にもつながります。
どんな環境でも結果を残し、寛大な人間になるのが夢なので、そのための練習として大学スポーツを全うできたら幸いです。


箱根への意気込みと個人の将来・キャリアプラン

最後に、今後の自分個人的なプランを記述させて頂こうと思います。


部活が大きくなればなるほど、その集団の目標は大きくなり、取り組む課題や接する物事は巨大になります。
しかし、どこに所属するかではなく、そこで何を得るかが大事だと考えます。
人間的価値とは、そこにあるのではないでしょうか。
私はこの部活に所属し、本当に数多くのことを学びました。リーダーシップやチームマネジメント、コミュニケーション、目標達成までのプロセスなど、多種多様な刺激に触れ、大きく成長できていると自負しております。


この成長をまずは箱根駅伝で表現していきたいと思っております。

私は、この度の箱根駅伝予選会を経て、関東学生連合チームに選出して頂きました。

また、その選手間の話し合いにより、主将も務めさせて頂いております。

今年の学生連合は4年生が少なく、非常に若いチームです。ゆえに各校で、チームを率いてきた選手が少なくなるため、この1年慶應で培った経験を活かせるのではないかと思っております。

約1カ月半という短期間で、さらに混成のチームを創り上げるのは非常に難しいと感じています。

しかし、その多様性、価値観、刺激はとても豊かです。

皆が自分の持ち味を発揮し、さらに最大限多くのことを吸収できる集団にしたいと思います。


そして、箱根駅伝後に関しては、少し壮大ではありますが、私は慶應義塾體育會競走部として箱根駅伝に出場したのち、大学スポーツの更なる発展に貢献したいと考えております。
近々ではNCAAなど、日本のスポーツの活性化が話題となっております。
箱根駅伝(と甲子園)には、それ特有の意義があり、そこに日本スポーツの成長のチャンスがあると考えます。
もちろんまだ漠然としていて中身の伴ったものではありませんが、その姿勢を忘れずに日々を過ごしていきます。
そしてそれらと共に、自らも成長する所存です。


最後になりますが、

箱根駅伝では、

「#学生連合は箱根に必要」をコンセプトに、精一杯頑張りますので、応援のほどよろしくお願いいたします!




長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
拙い文章で本当にお伝えしたいことが正しく伝わっているか、少しばかり不安ではありますが、もし何か疑問などあれば、ぜひご連絡頂けたら幸いです。
読者の皆様の、組織作りひいては自己成長に、少しでも貢献できていたら嬉しい限りです。ありがとうございました

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